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今回はセランゴールでコウハシショウビンを見た! |
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場所:マレーシア クアラセランゴール自然公園
日付:2005年6月13日(月) |
みなさん、こんにちは。ヒヨ吉です。
今回はマレーシアのクアラセランゴール自然公園に行ってきました!
この自然公園はフレイザーズ・ヒルでのバードレースで集めた資金をもとに整備をしたという話を聞き、どんな場所なのかと気になったのです。現地の方のご配慮で、フライザーズ・ヒル取材の帰りに急きょ立ち寄ることができました。クアラルンプールからは車で北へ1時間半ほどです。
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マレーシアの西海岸にあり、マングローブを基本とした湿地が主な環境です(写真1)。園内はよく管理された散策路がいくつもあり(写真2)、安心して観察できます。
入り口で渡されたパンフレットには、湿地を見渡せるようにいくつかの観察塔が立っています。平坦な場所でのこういう配慮はなかなか日本では見られないことですね。 |
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写真2:よく管理された快適な散策路 |
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入り口のゲート近くではアカシアやイチジクの仲間の樹々が生えていて、あこがれのナンヨウショウビンに会えました(写真3)。図鑑で見るより青色が濃く、紺色のように見えました。ナンヨウショウビンは多くの亜種があるので、日本で記録のある亜種とは違うかもしれません。
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写真3:あこがれのナンヨウショウビン! |
観察塔は10mほどの高さがあり、園内の湿地を見渡せ、心地よい風が吹いていました。そこで、カタグロトビを発見。ふわふわっと飛ぶ姿はコミミズクやクロハラアジサシ類を連想させ、初めて会った鳥なのに、親近感がありました。
2つ目の観察塔に登ると、近くの枝にキジバトくらいの大きな赤い嘴の鳥が目に入りました。あれは何? 形からカワセミの仲間ということはわかりましたが、それ以上のことはマレーシア初体験のヒヨ吉には、さっぱり。
同行した日本野鳥の会・中村聡氏に聞くと「おおー! コウハシショウビン!」と、かなり興奮気味。どうやら、けっこうイイものの様子。頭は茶色のベレー帽をかぶったような感じで、頬と腹はオレンジ。背中と翼はコバルトブルー。実にきれいな鳥です(写真4)。
コウハシとはコウノトリの嘴という意味で、確かに大きな赤い嘴は、ヨーロッパ産コウノトリの亜種、シュバシコウを思わせます。目の前でダイビングしてくれたのですが、ドボンという水音に、この鳥の大きさを感じました。世界には、すごい鳥がいるものです。これだから、海外バードウォッチングはやめられませんね。
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写真4:なんとか撮影のコウハシショウビン |
ところで、あのスマトラ沖の津波で各国では大きな被害が出た中、マレーシアにはほとんど影響がありませんでした。
大きな津波が外れたこともあるのですが、政府が保護を進めてきたマングローブ林が津波を緩和し、津波が到達した場所でも惨事は免れました。自然を大切にすることが、いざというときに国益につながる、とてもよい例だと思います。
日本でも海岸の自然を守る運動は少しずつ実を結んではいますが、マレーシアに比べるとまだ弱さを感じます。「自然に助けてもらうために人間がすべきこと」に早く着眼したマレーシアの方々の先見の明を、もっと見習いたいですね。
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