ScrapBook
野鳥の声
野鳥動画
イベント情報
列島縦断野鳥情報

> HOME > ヒヨ吉が行く > バックナンバー2005 > 第7回
トップページへ
ヒヨ吉が行く2007
バックナンバー2005
第1回 稲波干拓地
第2回 明治神宮
第3回 相模川流域
第4回 江奈湾
第5回 八管山
第6回 洲崎
第7回 八ヶ岳
第8回 マレーシア
第9回 宿河原堰堤
第10回 河北潟
第11回 濤沸湖
第12回  北杜市白州
おまけ@稲波干拓地
バックナンバー2006
ヒヨ吉読者の広場

 

ヒヨ吉が行く


今回は八ヶ岳でルリビタキを見た!


    場所:長野県茅野市夏沢鉱泉
日付:2005年5月22日(日)〜23日(月)



読者のみなさん、こんにちは。バーダー編集部のヒヨ吉です!
今回は足を延ばして八ヶ岳まで行ってきました。実は八ヶ岳山麓の夏沢鉱泉(写真1)という山小屋のご主人、浦野さんから「ヒヨ吉さん、野鳥観察会があるのでいらっしゃいませんか?」とのお誘いを受け、お邪魔しました。ちょうどこの日程で野鳥観察会が行われるとのこと。


  写真1:内装もきれいな夏沢鉱泉の外観


集合場所の岳麓公園には、各地からの参加者が集まっていました。遠くからは、愛知県からの参加者も。講師は日本野鳥の会諏訪支部長の林正敏氏。諏訪の野鳥をみつめ、塩嶺峠の小鳥バスでの解説などもしていらっしゃいます。そのような方の観察会に参加できるなんて、ヒヨ吉はなんとも幸せな気分!


  岳麓公園では、里山の野鳥たちを観察。歩き出すとモズ(写真2)やオオヨシキリ、コムクドリなどのほか、アカゲラの巣穴も見つけることができました。別荘地のある林の中では、クロツグミやコサメビタキ、キビタキを堪能し、カケスの声真似には、ちょっとだまされたりしました。


そんな里山の鳥たちを楽しんだ後、車で今日の宿泊先、夏沢鉱泉へ。道中で時々車を止めてビンズイやオオルリを観察し、ジュウイチの声を聞くこともできました。標高が上がるにつれて、鳥の種類が変わっていく様子を肌で感じながら登っていきました。
写真2:モズ  

  夕食は、山菜の天ぷら!(写真3)採れたてのコシアブラにヤマブドウの新芽の味は格別。一人一つだけ摘むなど、春以降の成長や芽吹きを意識しながら採る大切さも一緒に学びました。

写真3:おいしかった山菜の天ぷら

 


その夜は、林先生の剥製を使った野鳥講義。ライチョウやハリオアマツバメなどのほか、多くの剥製を見せていただきました。

野鳥が減った現在、新たに野鳥を採集できないため、剥製は大変貴重なもの。剥製は学校などにもけっこうあるようですが、傷みがひどくなったり、いつのまにか処分されてしまうなど、きちんと管理されていないことも多いようです。剥製や標本というものは、生き物たちが自分の命と引き換えになってくれた貴重な資料です。大事に大事に扱いたいものです。子どもや学生の生物離れが加速する現在、ヒヨ吉は標本の扱いがずさんになってしまうことに非常に危機感を感じます。


翌朝、始めは曇っていたものの、歩き始めてしばらくして澄み切った青空に。ホワホワのコケで覆われた林床はちょっとした「森」のようでした(写真4)。沢沿いの枝で元気にさえずるミソサザイやシラビソ林の中で鳴くメボソムシクイ、キクイタダキを楽しみました。

道中でさまざまな林先生の自然解説を聞きながらの登山をし、目的地のオーレン小屋に到着1週間前までは雪に覆われていたらしく、所々に残雪がありました(写真5)。雪解けを待って駆け上がってきた野鳥たちで賑わっていました。


 
写真4:ホワホワのコケで覆われた森みたいな林床   写真5:残雪が残る登山道


手に取るような近さでメボソムシクイやヒガラ、キクイタダキとの出会いがありましたが、一番サービスが良かったのはルリビタキ(写真6)だったかもしれません。

オーレン小屋の周りの樹々に止まってはじっとテリトリーを見張る雄の姿を、デジスコ一年生のヒヨ吉でもなんとかキャッチ。ルリビタキの観察中、止まる場所によっては、大きな山がバックに入りました。この山の緑が、たくさんの鳥たちの命を支えています。探鳥するときには環境のことも気をつけていきたいと思いました(写真7)。


 
写真6:ルリビタキ雄を撮影できました!   写真7:豊かな緑が野鳥の命を支えています


宿に戻ってからはおいしい朝食。その後車で下山しました。

途中で「三井の森」の竜神池に寄りました。池にはカイツブリの親子がいて、周辺の林にはコムクドリやアオジ、アカゲラ、クロツグミなど、高原性の野鳥たちを観察。ヒガラが電柱の穴をつついているシーンでは、よく見るとその穴の周りのプラスチックはかなりつつかれた跡がありました。何が気になっていたのでしょう?
野鳥の観察歴はそれなりにあるヒヨ吉ですが、野鳥たちとの出会いはいつも新しい不思議な発見の連続です。

そんなことをいろいろ楽しんだ後に、初日の集合場所であった岳麓公園に戻って、観察会は終了しました。


本当に楽しい二日間、あっという間でした。帰りの電車の中でも、参加者の方とごいっしょでき、さまざまな雑談をしながらの帰宅。最近、バードウォッチングには一人で出かけることが多かったので、誰かとおしゃべりしながら行く鳥見の楽しさに改めて魅力を感じています。また、どこからかお呼びがかかったら、ヒヨ吉は喜んで伺いたいなと思っています。あまり遠いと厳しいのですが…。

夏沢鉱線は、バードウォッチングのみならず、自然に関連した多くの興味深いイベントを企画しています。ウェブサイト上で情報をご確認ください。
> HOME > ヒヨ吉が行く > バックナンバー2005 > 第7回