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ヒヨ吉が行く2007
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ヒヨ吉が行く


今回は岩礁地帯でキョウジョシギを見た!


    場所:千葉県館山市洲崎
日付:2005年5月8日(日曜日)



読者のみなさん、こんにちは。バーダー編集部のヒヨ吉です!
大型連休最終日、千葉県館山市洲崎(写真1)へ行ってきました。実は当日は2005年4月号で紹介した城ヶ島沖海鳥観察グループでの一斉調査日。静岡県(石廊崎)、神奈川県(城ヶ島)、千葉県(銚子・洲崎)で同時調査をしたのですが、私は洲崎での調査をお手伝い。海鳥の確認状況は城ヶ島沖の海鳥観察グループHPで紹介されておりますので、そちらをご覧ください。


  写真1:洲崎海岸の様子


洲崎は、岩場の多い海岸線で、釣り場として有名。
海岸で望遠鏡をのぞいている様子が珍しかったようで「何をしているの?」と、釣りのおっちゃんによく声をかけられました。釣果について聞くと「今日は駄目だね。西風が強いから糸が岸に流されるし、流れ藻が糸に絡まっちゃう。基本的に海面の流れが岸に向かうと魚の動きは鈍いし」とおっしゃっていました。ふーん、なるほど。おしゃべりするといろいろわかって、おもしろいです。


 
調査は12時で終了だったので、その後に磯を少し歩いてみました。

ちょうど干潮で、寒天用のテングサを採る地元の方々がいました。そののどかな風景を見ていたら、イソシギが近くでえさ取り(写真2)。

テングサ漁の方が一緒に入るように撮影しました(写真2-a)。「人と生き物が一緒にいる風景」は、いいですよね。私は大好きです。
写真2:岩場のイソシギ    


  写真2-a:テングサ漁をする地元の漁師さんと、手前にいるイソシギ。ヒヨ吉が狙った「人と生き物が一緒にいる風景」のベストショット


波のかぶる岩場では、キョウジョシギ(写真3)が群れで採餌していました。
頭の白黒と背中の茶色、赤い脚が印象的。藻の中に嘴を突っ込んでは開き、餌を探していました。ゲレゲレ、ギョンギョン、ケケケと聞こえてくる声は、お世辞にもきれいな声ではないのですが、なぜかこの声を聞かないとキョウジョシギを見たという実感がわかないのです。


  写真3:餌をつつくキョウジョシギ


キョウジョシギはシギの仲間では、わりとオールマイティーな性格です。
干潟のほか、海岸や田んぼ、河原などでも見かけることができます。キアシシギも比較的いろいろな場所で観察できますが、キョウジョシギのほうが死肉などもあさる鳥ですので、適応範囲が広いように感じます。しかし、その性格のせいか、脚などに釣り糸が絡まっている姿もよく目にします。フィールドでごみ拾いすることに決めたヒヨ吉は今回、捨てられた釣り糸を岩場で拾いました。

鳥のみならず、岩場はたくさんの生き物を観察するのによい場所です。潮だまりには、ウミウチワ(写真4)や、ウメボシイソギンチャク(写真5)、ヨロイイソギンチャク、ナベカ(魚)、アラレタマキビ(写真6)、ヒザラガイ(写真7)などを観察。子どものころ、ヒザラガイは初めて見たときは三葉虫の化石かと思いました。


 
写真4:ウミウチワ   写真5:ウメボシイソギンチャク
     
 
写真6:アラレタマキビ   写真7:ヒザラガイ


岩場は、とても興味深い環境ですので、自然観察には格好の場所です。しかし、足場が悪くて怪我もしやすいのも事実。サンダルではなく、濡れてもいい靴で出かけてください。

また、干満の時間をしっかりと把握して、岩場に取り残されたりしないようにしてください。笑顔で帰宅することが自然観察を楽しくする一番大切なことだと、どうぞお忘れなく。
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