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鳥の声を人の言葉に置き換えることを「聞きなし」といいます。
鳥の図鑑にはいろいろなものが載っており、ホトトギスの「特許許可局」や、センダイムシクイの「焼酎一杯グイー」などは有名です。
でも、聞きなしを自分でつくってみるのも楽しいものです。
本人は完全に忘れていましたが、BIRDER.jpスタッフの子どものころのフィールドノートには、
こんなホオジロの自作「聞きなし」が書いてありました。
「ちょっぴり小遣いあげてほしい」「びっくりしたのはお芋さん」
など、かなりの駄作の連続でしたが、当時はそのように聞こえていたようです。また、当時の学校の友達にも聞かせていたようで、友人作として「まったくできない期末試験」というのもありました。ホオジロのほか、イカルのように、メリハリのある音程の変化をもつ声が、「聞きなし」をつくりやすいようです。
自作「聞きなし」は、その人の隠れた性格を表すこともあります。
以前、オオセッカという鳥を仲間と見ていてときのことですが、ジュジュジュジュジュジュという少しずつ尻上がりに大きくなっていく声を、一人の女性は「美女美女美女」と聞きなして、もう一人の女性は「愚女愚女愚女」と聞きなしました。
同時に同じ鳥の声を聞いていても聞こえ方が異なっているのは、おもしろいことです。
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