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次に、図鑑にカタカナ表記されている声の母音部分に注目してみましょう。
BIRDER.jpでは、いくつかの図鑑と鳥の声のCDを聞きながら考えていたら、
次の2つの点に気がつきました。
1.イ、エ(イ、エ段の全音を含む)の音は、尻上がり、あるいは高音になる場合に用いられる。特にイ段の音が二度続くときは、後ろの音が前の音よりも上がる傾向にある。
2.ウ、オ(ウ、オ段の全音を含む)の音は、尻下がり、あるいは低音になる場合に用いられる。イ段の音と違い、同じ段の声が続いても抑揚はなく、平坦な音の連続となる。
このような部分に注目して、次の鳥の声の図鑑表記を見てみましょう。
(文一総合出版、『日本の野鳥550 山野の鳥』より)
1.ヒヨドリ
(ピーヨ、ピーヨ、ピーヒャラ、ピヨピヨピヨ、ヒーヒー)
いろいろあってややこしいが、基本的に「ヨ」で音が下がり、「ヒー」の部分で意識的に音を上げて発音をすると実際の声に近くなる。
2.セグロセキレイ
(チチージョイジュイ)
これは、「チチー」の後の「チー」が少し前の「チ」よりも高い音で、「ジョイ」は一度「ョ」で音を下げ、また「イ」ではっきりと上げるとよい。
最初のうちは難しいかもしれませんが、ただのカタカナ表記だったものが抑揚がつき、少しずつ鳥の声らしく発音できるようになってくるはず。
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