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コアホウドリのダイナミック・ソアリングを見てきました! |
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場所:神奈川県三浦市城ヶ島
日付:2007年1月20日 |
こんにちは、BIRDER編集部のヒヨ吉です。
海鳥を観察する年と決めた2007年、まずはヒヨ吉の地元である神奈川県から始めることにしました。そこで、BIRDER2005年4月号特集「海鳥たちの未来」で紹介された神奈川県三浦市城ヶ島で海鳥を陸から観察している「城ヶ島沖の海鳥観察グループ」へ連絡。1月下旬に観察にお邪魔したいと頼んだところ、ぜひおいで下さいとのお返事をいただき、行ってきました。
当日、まずはグループの皆さんにお会いしたくて城ヶ島を目指しました。
到着して海を見てびっくり。風速13mの強風でこの波です!
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写真1a:いつもは釣り人がいる岩場だそうですが、これではさすがに危険です |
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写真1b:岩に波が当たって、すごいことになっています! |
さすがにこんな波の当たる場所では観察不可能ですので、安全な場所を探しました。
観察グループ代表のTさんに電話で連絡すると「建物の影にいます」とのこと。あ、いました、いました。
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写真2:城ヶ島沖の海鳥観察グループの皆さん(この日は特別に建物近くで観察) |
「こんな日は海鳥も出ないのではないですか?」というヒヨ吉の質問に、Tさんは「いやいや、いつどんなふうに出るのかが分からないのが海鳥ですから、まずはじっくり探してみませんか?」とのこと。
建物の影のところから見る手前に岩礁付近が少しは穏やかです。
しかし、沖は相変わらずの白波が見え隠れする状態です。波が高い……。
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写真3:岩礁地帯に当たる波で、海の色はラムネみたいになっていました |
ヒヨ吉は海鳥に目が慣れていないのか、なかなか見つけられません。
ちょっと肩を落とし始めたとき、Tさんが「ねぇ、やっぱりいいねぇ、今回出た海鳥識別ハンドブック。アビの下尾筒部分の黒褐色の線がちゃんと入っているし、飛んでいるアホウドリ類の翼の曲がり方なんて、最高ですよ」とお褒めの言葉。
著者の箕輪義隆さんの努力を現場の皆さんたちはちゃんと理解してくださっていることがわかって、本当にうれしかったです。
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写真4:海鳥識別ハンドブックを見るTさん。海鳥観察そっちのけ?で見入っていました。企画担当者として、至福の一時でした |
その後、グループの皆さんが観察道具を持ってさらに集まりはじめました。
するとどうでしょう! 沖をコアホウドリがいくつも通過していきます。
望遠鏡で見るとコアホウドリの白色部分(頭、腹部、腰)が確認できました。おお、陸からコアホウドリが見られる! なんていうことでしょう。今まで三宅航路や東京〜釧路航路(現在はない)でしか見たことのないアホウドリ類。今日は強風に乗って城ヶ島の沖合に現れたようです。
風を利用してほとんど羽ばたかずに飛行する『ダイナミック・ソアリング』を、こんなにゆっくり観察できたのは感激でした。
感動のあまり写真を撮ることをすっかり忘れてしまい、撮影して姿が確認できたのはこの数枚。いけない、いけない。つい興奮して、取材だということを忘れてしまいました(苦笑)。
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写真5〜9:全部コアホウドリです。ヒヨ吉のカメラではとらえられませんでしたが、望遠鏡の観察ではコアホウドリの白色部分が確認できました |
城ヶ島では風が強い日に現れるというアホウドリ類。
過去にはクロアシアホウドリも記録もあるそうです。
2006年の「ヒヨ吉が行く」では飛んでいる鳥の撮影はほとんどしなかったので、今回のコアホウドリの撮影ではぐだぐだの結果に。残念の一言です。そんな悔しさを感じつつ、このままではいけないと、カモメ類とウ類で飛翔鳥撮影の練習を開始!
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写真10:こちらに向かってくる鳥はピントが合わせられない! |
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写真11:水平線より下を飛ぶと、ファインダー内のどこにいるのか、見つけくい! |
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写真12:波のどういう状態を入れるかも、判断が難しいところです |
Tさんのカウントでは25羽のコアホウドリが当日確認できました。2003年からの調査で、こんなにコアホウドリが出現した日は初めてとのことだそうです。
翌日はこの城ヶ島で定例の海鳥観察会があったそうですが、その日はコアホウドリがゼロ。でも、ウミスズメ類やアビ類が観察できたそうです。
その日その日の海の状態で出現種が大きく変わる海鳥の世界。
奥が深くて、これはハマりそう。来月も城ヶ島へお邪魔したいと思います。
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写真13、14:飛んでいるセグロカモメの写真。飛んでいる鳥の撮影を一生懸命やっています。飛翔が基本の海鳥類。流し撮りなどを練習していきたいと思います |
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