横浜自然観察の森

横浜自然観察の森

2025年10月の観察記録

10月は、渡り途中に羽を休めていく野鳥たちと、冬の間を観察の森で過ごす野鳥たちが観察できたため、1か月で約50種を確認できました。渡り途中に羽を休めていった野鳥はエゾビタキ、マヒワ、キセキレイなどでした。また、珍しくハシビロガモも立ち寄ってくれました。エゾビタキは上旬によく見られ、朝方や夕方に樹木の頂点を飛び回り、飛ぶ昆虫を捕獲する様子を見せてくれました。マヒワは10月8~10日に観察され、日中の広場の地面に降りてイネ科の実を食べる姿などを見せてくれました。くちばしに食べかすをつけて食べている様子が印象的でした。キセキレイは、上中下旬にミズキの谷の池や、観察センター周辺上空を通過するのが観察されました。ハシビロガモは、10月23日~10月28日にミズキの谷の池に飛来しました。冬の間、観察の森で過ごす種で観察されたのは、オシドリ、モズ、アオジなどでした。オシドリは、先月もミズキの谷の池で見られていましたが、10月に入ってから連日見られるようになり、多い時には5羽が同時に観察されました。モズは、10月上旬から連日観察され、冬の縄張り場所が決まりつつある様子でした。アオジは、10月25日からほぼ毎日観察されています。アオジの中にクロジが混じることもあります。


2025年10月に見られた鳥

オシドリ、マガモ、アマツバメ、キジバト、アオサギ、ミサゴ、ハイタカ、トビ、ノスリ、コゲラ、アオゲラ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、キビタキ、キセキレイ、ハクセキレイ、シメ、コジュケイ、ソウシチョウ、ガビチョウ(計27種 調査日:10月17日)

最新の自然情報はブログでも更新していますのでぜひご覧ください。これらの記録の収集には、横浜自然観察の森友の会の皆さんのご協力をいただいています。毎月第2日曜日は友の会主催の探鳥会を行なっています。
横浜自然観察の森トップページ

2025年9月

9月は、8月に引き続いて森を通過していく野鳥たちと共に、秋冬に観察の森に留まるものも観察され始めました。通過していった種は、アマツバメ(9月21日)、ヒメアマツバメ(9月19日、23日)、ハチクマ(9月7日、27日)、に加え、サシバとツバメが上旬から下旬にかけて、エゾビタキは9月15日以降月末までにかけて観察されました。秋冬に留まる種類は、モズが9月15日、オシドリが9月23日に初認されました。
その他では、9月を通してキジバト、ミサゴ、トビ、コゲラ、アオゲラ、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、コジュケイ、ガビチョウが観察されました。

オシドリ、ヒメアマツバメ、キジバト、ミサゴ、コゲラ、アオゲラ、チョウゲンボウ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ツバメ、ウグイス、エナガ、メジロ、エゾビタキ、キビタキ、コジュケイ、ガビチョウ(計23種 調査日:9月23日)

2025年8月

8月は、さえずりがほぼ聞こえなくなる代わりに、野鳥の渡りが見られはじめます。冬越しのための準備の旅路の途中で、観察の森周辺の緑地で野鳥たちが羽を休めるのです。この時期は、普段見られない野鳥の観察を楽しむことができます。そのひとつがタカの仲間です。見晴らしの良い尾根部の広場から観察できます。今期は、8月14日ごろからサシバが見られ始めました。同時期にツミの観察頻度が高くなり、少し早めですが、20日にはノスリも見られました。ボランティアさん方のおかげで貴重な観察記録を得ることができています。その他では、8月を通してキジバト、コゲラ、アオゲラ、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ツバメ、ウグイス、メジロ、ツバメ、コジュケイ、ガビチョウが観察されました。

アオサギ、ツミ、トビ、サシバ、カワセミ、アオゲラ、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、ツバメ、ウグイス、エナガ、メジロ、スズメ、コジュケイ、ソウシチョウ、ガビチョウ(計17種 調査日:8月14日)

2025年7月

7月は、6月終わりから鳴き始めたニイニイゼミに続き、ヒグラシ、ミンミンゼミ、クマゼミ、ツクツクボウシ、アブラゼミが順に鳴き始め、日中の森の中は賑やかになっています。その中で野鳥たちは、アオゲラ、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ツバメ、ウグイス、メジロ、スズメ、コジュケイ、ガビチョウが高頻度で観察されました。ツバメは、草地や木の高さが低い場所の上空を旋回し、飛翔している昆虫類を捕食していました。また、複数羽飛んでいる中に、一番外側の尾羽が短いことが識別点の一つであるツバメの幼鳥が混ざり、成鳥と幼鳥を見分ける良い観察対象になってくれました。園内にあるミズキの池では、7月中旬からカワセミの幼鳥が見られるようになり、ヌマエビやオタマジャクシを捕獲している様子が観察されました。来月は、野鳥の渡りが始まる季節です。観察の森では、ごく少数ながらもサシバなどの渡りを尾根部の広場などから観察することができます。今年はどんな猛禽類が見られるでしょうか。

ホトトギス、キジバト、コゲラ、アオゲラ、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ツバメ、ウグイス、エナガ、メジロ、オオルリ、キビタキ、スズメ、コジュケイ、ガビチョウ(計17種 調査日:7月18日)

2025年6月

6月は、ムラサキシジミなどのチョウ類やシオヤトンボなどのトンボ類などがにぎわう中、鳥類は子育て真っ盛りの様子でした。さえずりの数は落ちついたものの、幼鳥と親鳥が連れ立って行動するのが度々見られ、6月上旬にはシジュウカラやカワラヒワなどの幼鳥が目撃されました。月を通して15日以上観察できた種類はコゲラ、アオゲラ、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、オオルリ、エナガ、メジロ、スズメ、カワラヒワ、コジュケイ、ガビチョウでした。アオゲラがセンター周辺で頻繁に観察されたことが印象的でした。6月中に観察の森で1回以上観察された野鳥の種数は42種でした。

ホトトギス、キジバト、コゲラ、アオゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラシジュウカラ、ヒヨドリ、ツバメ、イワツバメ、ウグイス、ヤブサメ、エナガ、メジロ、オオルリ、キビタキ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、コジュケイ、ガビチョウ(計24種 調査日:6月28日)

2025年4月

4月は、たびたび雨が降ったことで森の湿地は水で満たされ、シュレーゲルアオガエルの声をよく聞くことができました。林は新緑に染まり、ヤマザクラやミズキなどの花々が順に見頃となって、生き物のにぎやかさを感じられるようになってきました。野鳥は、冬鳥や普段見られない渡り鳥が観察され、ひと月の確認種数が45種と多くなりました。冬鳥のツグミやアカハラは4月中旬ごろまで見られ、アオジやクロジは4月下旬にもたびたび観察されました。夏鳥は、オオルリが4月18日、キビタキが4月24日に初認され、徐々に定着しつつあります。また、コマドリ、クロツグミ、サンショウクイ、ミサゴ、ツミ、オオタカ、サシバ、ノスリなどが観察されました。来月は野鳥の繁殖行動が活発になります。エサ運びなど、この時期ならではの行動が見られるかもしれません。探鳥会などの無料の観察会を行っていますので、ご興味がある方はお問合せください。

ヒメアマツバメ、キジバト、トビ、コゲラ、アオゲラ、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、ヤブサメ、エナガ、センダイムシクイ、メジロ、アカハラ、オオルリ、キビタキ、スズメ、カワラヒワ、ホオジロ、アオジ、クロジ、コジュケイ、ソウシチョウ、ガビチョウ(計25種 観察日:4月25日)

2025年3月

3月上旬まで肌寒い日が続き、池や湿地は渇水寸前でしたが、春の雨で水位が戻りました。雨を待ちわびたかのようにヤマアカガエルとアズマヒキガエルが一斉に動き出し、オタマジャクシを狙うヤマカガシの姿も確認されました。池の水位が戻ったのを見計らってか、オシドリとカルガモが観察小屋前の池に戻ってきました。水際の泥の中に嘴を入れて採食をしていたので、オタマジャクシやエビを食べていたと思われます。ヤマガラ、シジュウカラ、ウグイスなどのさえずりが活発に聞こえ、春を告げるイワツバメ(3月26日)、ツバメ(3月27日)も飛来しました。冬鳥のシロハラ、、アオジ、クロジなど、観察する頻度は減りましたが、少数が残っているようです。その他、ツミ、オオタカ、リュウキュウサンショウクイ、ルリビタキ、シメなどが記録されました。

キジバト、トビ、オオタカ、ノスリ、コゲラ、アオゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、シロハラ、キセキレイ、カワラヒワ、アオジ、コジュケイ、ガビチョウ(計20種 観察日:3月9日)

2025年2月

2月中旬まで寒い日が続きましたが、下旬は暖かい日差しから春の陽気を感じました。先月に引き続き、観察小屋の前の池では、オシドリとマガモが中旬まで観察できました。しかし、ここ数か月、まとまった雨が降らなかったこともあり、池の数位が徐々に低下し、一部を除いて渇水状態になりました。オシドリはどこかへ飛び去ってしまったようです。今年は多い時で80羽近くのイカルのが横浜自然観察の森周辺を移動していたようです。エノキやキヅタの実を自慢の嘴を使って器用に割り、「パリパリ」と大きな音を立てて採食していました。モズはオスとメスが2羽で高鳴きをしている姿が観察されたので、園内のどこかで繁殖しているのかもしれません。シジュウカラ、ヤマガラ(昨年1月24日)共に1月5日とカラ類のさえずりは例年と比べ、より早くなりました。ウグイスは2月21日(昨年は2月20日)とほぼ例年通りでした。ヤマアカガエルは小さな水場で静かに産卵をしていたようで、湿地には卵塊が複数見られました他にはツミ、ハイタカ、オオタカ、リュウキュウサンショウクイ、トラツグミ、ルリビタキ、シメ、カシラダカなどが見られました。

オシドリ、マガモ、キジバト、ミサゴ、トビ、オオタカ、ノスリ、コゲラ、アオゲラ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、シロハラ、イカル、アオジ、コジュケイ、ガビチョウ(計23種 観察日:2月9日)

2025年1月

暖冬の影響か、冬の小鳥はまばらにはいますが、個体数が少なく感じます。ウソは今年は殆ど確認されていません。どこに行ってしまったのでしょう?しかし、カモの仲間は多く観察されています。観察小屋の前の池では、オシドリ、マガモが連日確認され、時折トモエガモも確認されています。。また、開園以来初確認となるメスのホオジロガモ2羽も年始頃から2週間近く滞在しました。海や大きな湖沼で生息するホオジロガモがなぜ横浜自然観察の森の小さな池にやってきたのでしょう?頻繁に潜水してエビやアメリカザリガニなどの甲殻類を採食していたようです。今年はアオジは少ないですが、クロジが多い印象です。暗い草やぶを動き回っている姿をよく観察できました。他にはミサゴ、ツミ、ハイタカ、オオタカ、アカハラ、シロハラ、イソヒヨドリ、キセキレイ、アトリ、カワラヒワなどが観察されています

オシドリ、マガモ、ホオジロガモ、キジバト、トビ、ハイタカ、オオタカ、ノスリ、カワセミ、コゲラ、アオゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、シロハラ、キセキレイ、ハクセキレイ、シメ、ホオジロ、アオジ、コジュケイ、ガビチョウ(計28種 観察日:1月12日)