横浜自然観察の森

2025年7月の観察記録
7月は、6月終わりから鳴き始めたニイニイゼミに続き、ヒグラシ、ミンミンゼミ、クマゼミ、ツクツクボウシ、アブラゼミが順に鳴き始め、日中の森の中は賑やかになっています。その中で野鳥たちは、アオゲラ、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ツバメ、ウグイス、メジロ、スズメ、コジュケイ、ガビチョウが高頻度で観察されました。
ツバメは、草地や木の高さが低い場所の上空を旋回し、飛翔している昆虫類を捕食していました。また、複数羽飛んでいる中に、一番外側の尾羽が短いことが識別点の一つであるツバメの幼鳥が混ざり、成鳥と幼鳥を見分ける良い観察対象になってくれました。
園内にあるミズキの池では、7月中旬からカワセミの幼鳥が見られるようになり、ヌマエビやオタマジャクシを捕獲している様子が観察されました。
来月は、野鳥の渡りが始まる季節です。観察の森では、ごく少数ながらもサシバなどの渡りを尾根部の広場などから観察することができます。今年はどんな猛禽類が見られるでしょうか。
2025年7月に見られた鳥
ホトトギス、キジバト、コゲラ、アオゲラ、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ツバメ、ウグイス、エナガ、メジロ、オオルリ、キビタキ、スズメ、コジュケイ、ガビチョウ(計17種 調査日:7月18日)

2025年6月
6月は、ムラサキシジミなどのチョウ類やシオヤトンボなどのトンボ類などがにぎわう中、鳥類は子育て真っ盛りの様子でした。さえずりの数は落ちついたものの、幼鳥と親鳥が連れ立って行動するのが度々見られ、6月上旬にはシジュウカラやカワラヒワなどの幼鳥が目撃されました。月を通して15日以上観察できた種類はコゲラ、アオゲラ、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、オオルリ、エナガ、メジロ、スズメ、カワラヒワ、コジュケイ、ガビチョウでした。アオゲラがセンター周辺で頻繁に観察されたことが印象的でした。6月中に観察の森で1回以上観察された野鳥の種数は42種でした。
ホトトギス、キジバト、コゲラ、アオゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラシジュウカラ、ヒヨドリ、ツバメ、イワツバメ、ウグイス、ヤブサメ、エナガ、メジロ、オオルリ、キビタキ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、コジュケイ、ガビチョウ(計24種 調査日:6月28日)
2025年4月
4月は、たびたび雨が降ったことで森の湿地は水で満たされ、シュレーゲルアオガエルの声をよく聞くことができました。林は新緑に染まり、ヤマザクラやミズキなどの花々が順に見頃となって、生き物のにぎやかさを感じられるようになってきました。野鳥は、冬鳥や普段見られない渡り鳥が観察され、ひと月の確認種数が45種と多くなりました。冬鳥のツグミやアカハラは4月中旬ごろまで見られ、アオジやクロジは4月下旬にもたびたび観察されました。夏鳥は、オオルリが4月18日、キビタキが4月24日に初認され、徐々に定着しつつあります。また、コマドリ、クロツグミ、サンショウクイ、ミサゴ、ツミ、オオタカ、サシバ、ノスリなどが観察されました。来月は野鳥の繁殖行動が活発になります。エサ運びなど、この時期ならではの行動が見られるかもしれません。探鳥会などの無料の観察会を行っていますので、ご興味がある方はお問合せください。
ヒメアマツバメ、キジバト、トビ、コゲラ、アオゲラ、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、ヤブサメ、エナガ、センダイムシクイ、メジロ、アカハラ、オオルリ、キビタキ、スズメ、カワラヒワ、ホオジロ、アオジ、クロジ、コジュケイ、ソウシチョウ、ガビチョウ(計25種 観察日:4月25日)
2025年3月
3月上旬まで肌寒い日が続き、池や湿地は渇水寸前でしたが、春の雨で水位が戻りました。雨を待ちわびたかのようにヤマアカガエルとアズマヒキガエルが一斉に動き出し、オタマジャクシを狙うヤマカガシの姿も確認されました。池の水位が戻ったのを見計らってか、オシドリとカルガモが観察小屋前の池に戻ってきました。水際の泥の中に嘴を入れて採食をしていたので、オタマジャクシやエビを食べていたと思われます。ヤマガラ、シジュウカラ、ウグイスなどのさえずりが活発に聞こえ、春を告げるイワツバメ(3月26日)、ツバメ(3月27日)も飛来しました。冬鳥のシロハラ、、アオジ、クロジなど、観察する頻度は減りましたが、少数が残っているようです。その他、ツミ、オオタカ、リュウキュウサンショウクイ、ルリビタキ、シメなどが記録されました。
キジバト、トビ、オオタカ、ノスリ、コゲラ、アオゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、シロハラ、キセキレイ、カワラヒワ、アオジ、コジュケイ、ガビチョウ(計20種 観察日:3月9日)
2025年2月
2月中旬まで寒い日が続きましたが、下旬は暖かい日差しから春の陽気を感じました。先月に引き続き、観察小屋の前の池では、オシドリとマガモが中旬まで観察できました。しかし、ここ数か月、まとまった雨が降らなかったこともあり、池の数位が徐々に低下し、一部を除いて渇水状態になりました。オシドリはどこかへ飛び去ってしまったようです。今年は多い時で80羽近くのイカルのが横浜自然観察の森周辺を移動していたようです。エノキやキヅタの実を自慢の嘴を使って器用に割り、「パリパリ」と大きな音を立てて採食していました。モズはオスとメスが2羽で高鳴きをしている姿が観察されたので、園内のどこかで繁殖しているのかもしれません。シジュウカラ、ヤマガラ(昨年1月24日)共に1月5日とカラ類のさえずりは例年と比べ、より早くなりました。ウグイスは2月21日(昨年は2月20日)とほぼ例年通りでした。ヤマアカガエルは小さな水場で静かに産卵をしていたようで、湿地には卵塊が複数見られました他にはツミ、ハイタカ、オオタカ、リュウキュウサンショウクイ、トラツグミ、ルリビタキ、シメ、カシラダカなどが見られました。
オシドリ、マガモ、キジバト、ミサゴ、トビ、オオタカ、ノスリ、コゲラ、アオゲラ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、シロハラ、イカル、アオジ、コジュケイ、ガビチョウ(計23種 観察日:2月9日)
2025年1月
暖冬の影響か、冬の小鳥はまばらにはいますが、個体数が少なく感じます。ウソは今年は殆ど確認されていません。どこに行ってしまったのでしょう?しかし、カモの仲間は多く観察されています。観察小屋の前の池では、オシドリ、マガモが連日確認され、時折トモエガモも確認されています。。また、開園以来初確認となるメスのホオジロガモ2羽も年始頃から2週間近く滞在しました。海や大きな湖沼で生息するホオジロガモがなぜ横浜自然観察の森の小さな池にやってきたのでしょう?頻繁に潜水してエビやアメリカザリガニなどの甲殻類を採食していたようです。今年はアオジは少ないですが、クロジが多い印象です。暗い草やぶを動き回っている姿をよく観察できました。他にはミサゴ、ツミ、ハイタカ、オオタカ、アカハラ、シロハラ、イソヒヨドリ、キセキレイ、アトリ、カワラヒワなどが観察されています
オシドリ、マガモ、ホオジロガモ、キジバト、トビ、ハイタカ、オオタカ、ノスリ、カワセミ、コゲラ、アオゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、シロハラ、キセキレイ、ハクセキレイ、シメ、ホオジロ、アオジ、コジュケイ、ガビチョウ(計28種 観察日:1月12日)