平日プチ探鳥会 in 井の頭恩賜公園 2026.5.11
5月11日(月)に、井の頭恩賜公園で第2回となる平日プチ探鳥会を開催。青空が広がるさわやかな初夏の陽気の中、集まった17名の参加者とともに野鳥観察を楽しみました。
今回も興和オプトロニクス株式会社の協力による、希望者への双眼鏡の貸し出しを行いました。
探鳥会が始まる前、スタッフが集合場所で準備をしていると、先に園内の鳥を下見していた講師・髙野が「お目当てがいた!」と弾んだ足取りで走ってきました。
講師のカメラの液晶に写っていたのはなんとサンコウチョウ!鳴き声が「月(ツキ) 日(ヒ) 星(ホシ) ホイホイホイ」と聞きなされることから「三光鳥(サンコウチョウ)」と名づけられた夏鳥で、バードウォッチャーからの人気も高いですが、井の頭恩賜公園などの都市公園では春と秋の短い渡りの時期しか観察できません。
まさに今が旬のレア鳥、この後の探鳥会本番でも見られますように……!とスタッフ一同願いながら、探鳥会開始時刻を迎えました。
集まった参加者の中には野鳥観察をはじめて数か月という方もおり、探鳥会の前に、講師から参加者向けに双眼鏡の使い方のレクチャーがありました。観察経験の長い講師から、機材の基本的な使い方や観察のしかたについても直接教えてもらえるため、初心者でも安心して参加できるのがこの探鳥会のポイントです。
髙野が最近の公園の様子を説明していると、近くの木立から小鳥の声が聞こえはじめました。すかさずみんなで双眼鏡をのぞき、探します。
が、その直後に強い風が吹き、あえなく見失ってしまいました。
髙野は参加者に「今日のような風が強い日は、鳥の動きがどうしても見づらくなってしまいます。普段は鳴き声7割、動き2割、形の認識1割で探しますが、今日は鳴き声の割合が増えるかもしれませんね」と呼びかけました。
続いて、一行は井の頭池に向かいました。
池では、冬にいたカモたちは北帰行してしまいましたが、冬鳥のはずのオオバンと、カイツブリの幼鳥を観察できました。渡らずこの時期まで残っているということは、オオバンは越夏するのかもしれません。
カイツブリの幼鳥はまだあどけなく、池をすいすい泳いでいたのが印象的でした。前回の探鳥会では抱卵中の親鳥を観察しましたが、その卵がかえって成長した個体でしょうか。
一行は池のまわりを一周したあと、夏鳥のさえずりを探して林へと向かいました。すると、高野がすかさずキビタキのかすかな鳴き声をキャッチ。
夏鳥といえば、美しい声でさえずるというイメージがありますが、中にはまったくさえずらず、鳴いていても不完全なさえずりのこともよくあります。これを「ぐぜり鳴き」といいます。この鳴き声を頼りに暗い林の中を探しましたが、参加者全員がはっきり観察できる場所にはなかなか出てきてくれず、場所を変えることにしました。
髙野が「今シーズンは渡りの展開が早いように思います。例年だと、まだ園内の数か所でキビタキがさえずっていてもおかしくない時期です」と参加者に話しました。

その後、巣材をくわえて木のうろに入り、営巣の準備をしているムクドリをみんなで観察し、街なかでよく見られるハシボソガラスとハシブトガラス、2種の鳴き声の違いを髙野が解説したあと、玉川上水沿いのバードサンクチュアリのエリアに移動しました。

バードサンクチュアリでは、「ジュリリ ジュリリ」と鳴きながら林の中を飛び回る、エナガの家族連れを発見しました。4月末から5月はじめごろにかけて巣立つエナガは、巣立ったあともしばらくは家族で行動します。この光景を観察できるのも、初夏の今ならではの楽しみです。エナガの成鳥はアイリングが黄色く、幼鳥はアイリングが赤いことで見分けられます。
そうしてエナガの家族連れを観察し、時折混ざるンダイムシクイとエゾムシクイの鳴き声に耳を澄ませていると、ギッというサンコウチョウの地鳴きが聞こえてきました。
参加者もスタッフも、みんなで声がする方をじっと見ていると、今回のお目当てであるサンコウチョウの雄が、長い尾をひらひらとさせながら飛んで姿を現しました。あこがれのサンコウチョウを間近で観察でき、参加者からは歓声があがりました。

最後に、巣立ってまもないシジュウカラの親子を観察し、探鳥会を終了しました。

今回観察できた鳥は23種。渡りの早い今シーズンでしたが、2時間でいろいろな幼鳥やあこがれのサンコウチョウを観察でき、楽しい観察会となりました。参加者アンケートでも、講師による鳥の探し方のレクチャーや、あこがれのサンコウチョウを観察できたことが好評でした。
来月以降は夏鳥の渡りが終息し、公園で観察できる鳥が少なくなります。気温も高くなって長時間の観察が困難です。次回は秋の渡りシーズン(9〜10月)の開催を予定しています。ぜひご参加ください!
鳥合わせリスト(井の頭恩賜公園 2026年5月11日 9:00〜11:00)
カルガモ、キジバト、オオバン、カイツブリ、アオサギ、コサギ、コゲラ、サンコウチョウ、オナガ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ツバメ、エナガ、センダイムシクイ、エゾムシクイ、メジロ、ムクドリ、キビタキ、カワラバト、ホンセイインコ
