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ヒヨ吉が行く2007
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ヒヨ吉が行く


今回は薮内正幸美術館に行ってきました!


   

場所:山梨県北杜市白州
日付:2005年11月12日(土)




読者のみなさん、こんにちは。バーダー編集部のヒヨ吉です!
今回は山梨県白州の美術館に行ってきました。え? どうしてバードウォッチングのサイトなのに美術館なのかですって? 実は、私は生き物の絵を描くのが好きなのですが、そのきっかけとなったのが、薮内正幸さんという野生生物画家の画集。

小学生のとき、それを拝見してから、暇さえあれば鳥の絵を描いていました。学校の授業中はノートの隅や教科書の余白に(笑)。今回の「ヒヨ吉が行く」は、広い意味で鳥ならば、まぁ、いいじゃないかと、完全な個人的な趣味で選んだこの場所、薮内正幸美術館に足を運びました。


  写真1:清里の紅葉写真


ここで、ちょっと薮内正幸さんのプロフィールを。

1940年大阪生まれ。
幼い頃に祖父に連れられ大阪天王寺動物園に通ったことが生物への興味のきっかけ。絵を描き始めるようになってから、多くの動物学者と文通をするうちに、国立科学博物館の今泉吉典氏にその絵の才能を見いだされた。18歳のとき、上京して福音館書店に入社、その中で国立科学博物館へ通い、動物の骨格標本をデッサンした。
その後、フリーランスとなり、多くの学術的な生物図鑑や野鳥図鑑にイラストを発表しているが、絵本なども数多く手がけた。繊細なタッチと豊かな表現力で、いまにも動きだしそうな生き物たちの絵には多くのファンがいる。
2000年6月逝去。

受賞歴
1973年 サントリー愛鳥キャンペーンの新聞広告で度朝日広告賞第2部グランプリ
1983年 「コウモリ」(福音館書店)で第30回サンケイ児童出版文化賞
1989年 「日本の恐竜」(福音館書店)で第9回吉村証子記念日本科学読物賞受賞


AM7:00ころに自宅を出発。中央高速道路の長坂ICで降りて国道20号線を走ると、薮内正幸美術館の看板が出てきます。この時点で、私はもうわくわく(笑)。

やや小さい看板なので見つけにくい方は、大まかな方向として、「道の駅はくしゅう」か、「サントリー白州蒸留所」を目指していくとわかりやすいかもしれません(写真2)。

国道から少し入ったところにある小さな美術館。周囲はアカマツ林などに囲まれ、薮内正幸さんがこよなく愛した猛禽類たちが好きそうな環境です(写真3)。


 
写真2:これが入り口の看板
  写真3:館遠景


やさしい陽の光に照らされる美術館の前で撮影(写真4)。
ヒヨ吉、落ち着いて歩いているように見える写真ですが、本当はすぐ入りたくて仕方ないのです。

チケットを購入。入館料500円で、一日出入り自由です(写真5)。
。チケットの柄は大人用で3種類あり、私は今回クマタカをチョイス。かっこいいです。子ども用には2種類あります。


 
写真5:薮内正幸美術館のチケット(画像は見本です)。 チケットの柄は大人用で3種類あり、私は今回クマタカをチョイス。かっこいいです。子ども用には2種類あります
写真4:早く入りたいのに我慢をして撮影
 


樹のぬくもりを感じられる館内。ついつい長居してしまいそう!

その日、館内では2005年最後の企画展「素描画展」をやっていました。本が作成されるまえに描かれたアイデアスケッッチなどが、所狭しと並んでいました(写真6、写真7)。


 
写真6:館内の写真
  写真7:館内の写真


著作権の関係上、大きくアップに撮影することはできませんでしたが、「こういう下準備があって、大作が生まれていくのだなぁ」と感じました。出来上がったものではわからないものがあります。プロセスを見るのって大切です(写真8)。


  写真8:館内の写真


館の中に、薮内さんの画材がガラスケースに入っていました。
この画材からさまざまな作品が生まれたと思うと、それだけでじーんと来てしまいました。ファンならではの感想でしょうか。うーん、うまい言葉が見つからなくて、うずうずです(写真9)。


  写真9:薮内さんの画材。生前のころのまま、大切に保管されています


館内にはショップもあって、薮内さんの絵が使われたTシャツやポスター、本、文鎮など、グッズがたくさんありました(写真10)。ヒヨ吉は美術館でしか買えないプレミアム画集が気に入って、友人のプレゼントに3冊購入しました。みんな、喜んでくれましたよ!


  写真10:Tシャツやポスター、本、文鎮など、たくさんのオリジナルグッズが販売されています。どれも欲しい!


やさしく、サービス精神が溢れたお人柄だったという薮内正幸さん。
ヒヨ吉は小学生のときに一度絵をもってお会いしたことがあります。

緊張のあまり、震える手で渡してしまった私のへたくそな絵を大切に持ってくださり、「おお、いい絵を描くねぇ。特に目がいい。」と褒めてくださいました。

その後、足がもう少し樹をつかんでいるように見えるようにするために、たくさんの角度や剥製のスケッチをすることを勧めてくださいました。

突然現れたどこの人間ともわからない子どもに、親切丁寧にいろいろ教えてくださった薮内さん。亡くなられたことは本当に残念なことですが、あのときの薮内さんとの出会いが、今でも私の心には生き続けています。


 
写真11:宝物のペン画集「野鳥の四季」(ヒヨ吉蔵)。この本に出会ってから、鳥の絵の世界に引き込まれていきました


冬期は休館し、春に再び開館します。そのときには、ぜひ足を運んでいただきたいと思います。
きっと、薮内さんの絵に、みなさんの心が和まされることでしょう。


[ヒヨ吉追記]
来年は大人用チケット、全種類揃えます!

お問い合わせ先:薮内正幸美術館(やぶうちまさゆき びじゅつかん)
Tel: 0551-35-0088 Fax: 0551-35-0089 山梨県北杜市白州町鳥原2913-71


中央自動車道小淵沢インターより15分/中央線小淵沢駅よりタクシーで10分水曜休館(8月中は無休)開館時間、展示内容など詳細については→http://yabuuchi-art.main.jp/
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