冬のさえずりの謎
ジョウビタキは、秋に渡ってきたばかりのころにさえずりを聞くことがある。さえずりには同じような短めの節で間を開けて鳴くパターンと、複雑な節を長く鳴き続けるパターンがある。この違いの理由も気になる。
ここ数年、各地からジョウビタキの繁殖の情報が伝えられているが、このさえずりが知られるようになれば、もっと記録が増えることだろう。
また、ジョウビタキは渡り去る2〜3月にぐぜりを聞くことがある。これは、激しい抑揚のある鳴きかたで、ラジオのチューニングのような音、紙を丸めるような「クシャクシャ」と聞こえる音などを交え、とても複雑な節回しである。
ぐぜりの意味とされているさえずりの練習にしては、かなり高度な鳴きかたで、複雑さは本来のさえずりを超えているように思える。ただ、声量が低く頻繁に鳴かないため、聞き逃してしまう。このぐぜりにも、何か別の深い意味があるのかもしれない。 |